Xiaomiのコンセプトモデル「MIX」の最新モデル(2018年7月現在)のXiaomi Mi MIX 2Sを購入したのでレビューを行います。
「おいここ(ReaMEIZU)はMEIZUのファンサイトだろ」とか「とうとうMEIZUに限界が来たのか」という声もあると思います。確かに、MEIZUには限界が来ているような雰囲気はありますし、ReaMEIZUはMEIZUのファンサイトとして運営されています。ですが、MEIZUのスマートフォン“だけ”を使ってもMEIZUの良いところ全てを見つけ出すことは出来ませんし、欠点という逆も然りです。
今回はXiaomi Mi MIX 2Sというスマートフォンを使ってMEIZUの良いところと悪いところをメインに書いていこうと思っていますのでどうかご容赦を。
何故他社の携帯電話を?
何故他社の携帯電話を購入したのかという問いに対しては1つの答えしかありません。それは「まともな携帯電話が欲しかった」からです。
今のMEIZUスマートフォンはAndroid Nが最新で、(グローバル版にも)日本語ロケールはなし、Morelocale 2を使って日本語を追加したら電話アプリやSMSアプリが満足に使えない(起動しない)、アップデートしたら英語ロケールに戻され再度Morelocale 2を使って日本語に設定をしないといけなく、これをメインとして使っていくには“無理”だと判断しました。ついでに言ってしまうとLTE Band 19にも非対応で、これに関してはMEIZUが日本を意識していないという点が大きいですが、“メインとして”使っていくにはLTE B19の有無は大きく左右するのではないかとも考えました。
Xiaomi vs OnePlus
「まともな携帯電話」の条件に、Android O、Qualcomm Snapdragon 845、日本語あり、LTE B19対応、カメラの品質が高いの5つを挙げました。これに合致するのはいっぱいありますが、価格が安いというもの考慮した所、Xiaomi Mi MIX 2SとOnePlus 6が候補に。この2機種は日本でもユーザーが多く、何か困ったときに検索すればどうにかなる可能性も高く、この2つで迷うことに決めました。
最終的にはカスタムUIのMIUIが搭載されているという点でXiaomi Mi MIX 2Sを購入するに至りました。OnePlus 6にはOxygenOSというカスタムUIが採用されていますが、見栄えはAOSPなので必ず飽きが来ると思いました。
開封
今回はAliExpressでグローバル版を購入し、カラーは白、RAM 6GB + 内蔵ストレージ 64GBモデルです。内蔵ストレージ 128GBモデルとの値段の差は4000円程しかないので大容量モデルを買うほうが満足度は高いのではないかと考えましたが、今までスマートフォンを使ってきて128GBを満足に使ったことがないので、価格の安い64GBモデルを選択しています。
Xiaomi CEOの 雷軍(Lei Jun) 氏によるメッセージが書かれた板を取り除くとXiaomi Mi MIX 2Sとご対面。しっかりとEU規格のACアダプターなのでグローバル版に間違いないです。本体のカラーに合わせて内部の色が変わるという粋な計らいもあって本体を触るのが非常に楽しみです。
付属品は特製のケース、USB Type-C to 3.5mmケーブル、SIMピン、USB Type-Cケーブル、EU規格のACアダプター。
イヤホンは付属していません。
特製のケースの肌触りはよく、手にフィットします。
「MIX」は上左右の3辺狭額縁ベゼルが特徴で、そのコンセプトによって前面のカメラが右下に配置されています。この配置によって自撮りの際に本体を逆さまにする必要がありますが、6年ほどスマートフォンを触ってきて自撮りをした記憶がないので問題はありません。
背面のカメラは1200万画素+1200万画素のデュアルカメラで、DxOMarkにおける総合スコアは97点、写真は101点、動画は88点の好成績を収めています。動画を撮影することが殆ど無く、写真の点数さえ高ければいいのでXiaomi Mi MIX 2Sを選んだ一つの理由でもあります。
SIMはnano+nano。MicroSDカードによって拡張はできません。
もしかしたら64GBを超えてしまうかもという人は素直に128GB買うほうがいいでしょう。
3.5mmイヤホンジャックはなし。今どき風です。
重量は198gで結構重めで、持ったときに結構ずっしりときます。長時間持ち続けてしまうと腱鞘炎は逃れられないと思います。
重いことは重いですが、ヘビーに使う予定はないのでこの重さも許容範囲です。
ここまで見てきて
「コンセプトモデル」ということもあって作りが綺麗に仕上がっています。「Xiaomiの製品はハードウェアや安っぽい」という声もありますが、今回購入したXiaomi Mi MIX 2Sではそのようなことは一切感じませんでした。おそらくそういう声は1000元を下回るモデルに多いのでしょう。
スマートフォン本体に対するこだわりについてはMEIZUとXiaomiどちらも同程度に感じ、特別MEIZUが劣っているということはないと思います。
ソフトウェア
今回購入したモデルにはMIUI 9.5 Global Stableがインストールされていました。日本語ロケールがある、たったこのことで喜んでしまった自分が憎いです。
ロック画面、ホーム画面、設定画面はこの様な感じ。ホーム画面は中国製スマートフォンにありがちなアプリドロワーのないApple iOSに似た作りになっています。Meizu MX2を手に入れて早5年、長い間アプリドロワーのない生活をしていたので問題はなく、サードパーティ製のランチャーをインストールすることもないと思います。
購入に考慮したネットワークはdocomo回線でDSDV(4G+4G)が可能(アップデートでDSDAに対応)で、感動を覚えます。更にはCA(キャリアアグリゲーション)にも対応しており、より速いインターネットを利用できることにも感動です。
VoLTEは ガジェットファン様 に書いてある方法で難なく対応できます。
ベンチマークアプリを使って簡単な実力を測定してみました。
発熱が心配されるQualcomm Snapdragon 845ですが、アプリが示している数値そのままを体感することはなく、ほんのり温かいというレベルでした。とはいえ、これから本格的な夏を迎えますので空冷設備のないところで位置情報ゲームや高負荷なゲームをやるのは控えたほうが良いかもしれません。
ここまで見てきて
日本語の有無、意外や意外でとても大きいです。昔は別に日本語がなくても使用には困らなかったのですが、“あの”Xiaomiが日本語を採用したときに時代が変わったと思い、日本語のないスマートフォンの存在価値について考えるようになりました。
グローバル化が進んでいる2017年や2018年にもなって特定言語が使用できないというのは時代遅れで、MEIZUのスマートフォンは時代に取り残されているのではないかと思います。更には言語を増やすと特定のアプリが起動できなくなるというのは技術力不足が露呈しており、残念なことですが今のMEIZUにお金を払うことは出来ません。
カメラ
写真を求めて購入しているので動画はありません。DxOMarkで101点を叩き出した実力はいかがでしょうか。
夜間の撮影では特別素晴らしいという印象は受けず、この程度なのかと思ってしまいました。
総評
“売れるスマートフォン”が何なのかをまざまざと見せつけられました。ハードウェアの完成度に加え、ソフトウェアも数多のユーザーのフィードバックを聞き入れ、何度もアップデートしているからなのか非常に完成度が高いです。使う人のことを考えて開発されており、ユーザーファーストという言葉が一番でしょうか。今回レビューに使用したのはMIUI 9.5 Global Stableですが、既に最新となるMIUI 10が発表・提供されており更に利便性が上がっていると思います。
MEIZUがこれから何をすべきか、という点についてはやはり対応言語の増加が一番に挙げられます。世界的に有名なLGは機械翻訳っぽいものもありますので、最初は機械翻訳で対応する、もしくは訳せないところは英語にしてユーザーからのフィードバックをもらうのが最適解ではないでしょうか。カスタムROMの対応についてはFlyme 7で利便性が大きく向上したので必要はないと思います。
売れているメーカーのスマートフォンを買うことでMEIZUの良いところ、悪いところが見えてきました。Xiaomi Mi MIX 2Sは調子が良ければ1年は使用する予定なのでもっともっと良いところ悪いところを探していきたいと思います。