Qualcommが2019年4月に発表したQualcomm Snapdragon 730 Mobile Platformと、Qualcomm Snapdragon 730G Mobile Platformのベンチマークスコアを、AnTuTu Benchmark v8とGeekbench v5でチェックをしたいと思います。
以前公開したベンチマークスコアの記事は、AnTuTuが先行公開したものなので、実際に製品として搭載されたものではありませんでした。更に、現在のAnTuTu Benchmark v8ではなくAnTuTu Benchmark v7でのスコアが公開されていたので、今回はより最新の情報としてまとめたいと思います。
比較はSnapdragon 730、Snapdragon 730G、Snapdragon 710、Huawei Kirin 710、MediaTek Helio P90となっています。Snapdragon 712ではなくSnapdragon 710を利用しているのは、Snapdragon 712の採用機が少ないことが要因です。
かんたんなスペック表はこのようになります。大きな特徴としてARM Cortex-A76をセミカスタムしたコア、ARM Cortex-A55をセミカスタムコアを採用した、2+6のオクタコア構成になっているてんです。従来機のSnapdragon 710はARM Cortex-A75をセミカスタムしたコアを採用しているので、大きな成長が望めます。
GPUは世代が向上し、周波数も増加しました。一般的に周波数が高くなると発熱するようになりますので、低いほうが望ましいです。
製造プロセスはSamsung製8nmを採用し、高性能化と省電力性に期待が持てます。
気になる性能は、Snapdragon 730が250,943点(CPU性能95,503点、GPU性能が65,331点、MEM性能が50,780点、UX性能が39,329点)、Snapdragon 730Gが261,306点(CPU性能94,956点、GPU性能71,365点、MEM性能54,505点、UX性能40,489点)となっています。
Snapdragon 710からSnapdragon 730はCPU性能が29%、GPU性能が27%の向上。Snapdragon 730Gは29%、GPU性能が38%の向上に成功しています。CPU性能、GPU性能ともに大幅に成長していますので1世代更新したことがわかりやすく、Qualcommの開発能力の高さが伺えます。
CPUはSnapdragon 730、Snapdragon 730Gともに同じ構成なのでスコアに差はありません。Snapdragon 710からシングルコア性能は38%、マルチコア性能は20%の向上に成功しており、快適度は格段に上がっているでしょう。