Snapdragonを開発・提供しているQualcommが、台湾のTSMCと韓国のサムスンファウンドリに2nmプロセスの製造依頼を行ったと韓国メディアのETNewsが報じました。
同メディアは2月12日、業界内でQualcommが2nmプロセスでSoCの製造依頼をTSMCとサムスンファウンドリに行ったことが確認できたと報じ、近い将来にQualcommが最先端プロセスでの製造を本格的に行うことが明らかになりました。
ただ、今回の製造委託はあくまでも試験生産で、最終的にどちらの企業で製造を行うのかは現時点で不明です。この試験生産でQualcommが求める水準に達すると、どちらかの企業が正式に製造委託され、両社で生産数を決定し、ファウンドリが量産することになります。
試験生産は基本的にMPW (Multi-Project Wafer)で行い、これは複数の企業の製品を1枚のウェハーに生産することを意味します。TSMCとサムスンファウンドリはこのMPWの結果によって顧客の獲得・喪失に関わり、収益に影響するため非常に大事なことです。
Qualcommから製造委託を受けた両社の2nmプロセスはともにGAA (Gate-All-Around)構造を採用し、この構造はサムスンファウンドリは3nmプロセスから採用していますが、TSMCはこのプロセスで初めて採用します。
現時点では開発年数の優位性からTSMCよりもサムスンファウンドリの生産能力が高いのではないかとされていますが、近年のサムスンファウンドリはTSMCに劣っている状況が続いているのでまだまだわからない状況です。
両社の2nmプロセスは2025年の量産を目標としているため、Qualcommがこのプロセスを初めて採用する製品はSnapdragon 8 Gen 6になると予想されています。そして、これを初めて採用した商用製品はXiaomi 17シリーズになる見込みです。