Meizu(魅族科技)が9月22日に発表した新製品「Meizu 18X(魅族 18X)」を購入しました。
Meizu 18XはSnapdragon 870 5Gを搭載した準旗艦製品で、最大120Hzリフレッシュレートに対応した6.67インチ FHD+ OLEDディスプレイ、最大12GB RAM+256GB 内蔵ストレージ、6400万画素のメインカメラを備えています。
箱は黒色で、“横”向きに18Xの文字が印字されています。箱を開けると“縦”にMeizu 18Xが配置されていますので「縦なの?横なの?どっち?」と少しだけ戸惑いました。
購入したMeizu 18Xはホワイトベゼルを採用した禅で、RAM 12GB+内蔵ストレージ 256GBモデルです。この他、玄や嵐がありますが、ホワイトベゼルを採用したのは禅のみです。
内容物はMeizu 18X本体、USB Standard-A to USB Type-Cケーブル、SIMピン、保証書兼説明書です。充電器(ACアダプター)はAppleと同じく環境への配慮で付属していません(効果の寄与は専門家に任せます)。
正面は中央パンチホール(1300万画素)を採用し、フラットディスプレイです。そして、大きな特徴のホワイトベゼルが確認できます。
背面は左上にトリプルカメラ、左下にMEIZUロゴが配置されています。
カメラは6400万画素(メイン)+800万画素(広角)+200万画素(望遠)を採用し、6400万画素はSamsung ISOCELL GW3です。“Dark Vision”は夜景撮影の強化を表す言葉です。
Meizu 18XはiPhone 12のようなカクカクとしたデザインを採用したのでホールド感に心配がありましたが、意外とフィットします。下部はUSB Type-Cポート、スピーカーが配置されています。
SIMトレイは表裏のDual-SIMを採用し、5G+4Gに対応しています。SIMトレイでも白を基調としていて、こだわりを持っているのがわかります。
重量は193gと194gをいったりきたり。Meizuは189gと記載していますので、ちょっとだけずれがあります。
Meizu 18X、Meizu 17、Xiaomi Mi MIX 2Sを並べてみました。Meizu 17は明るい白の表現ですが、Meizu 18Xは暗めの白です。
顎部分はMeizu 17とMeizu 18Xを見比べると太く見えますが、上の部分も広くとられているので違和感はありません。むしろホワイトベゼルを採用した際にはこの程度太くてもいいと思います。
Meizu 18XはAndroid 11ベースのFlyme 9.2を搭載しています。三零戦略が未適用の製品のため、いくつか広告やプリインストールアプリが存在しています。アプリに関してはアンインストールで対応できますが広告は削除できないものもあるので注意が必要です。
驚いた点がひとつあって、英語に設定して使用しているのにロック画面に中国語が表示されました。「上へスワイプしてロック解除」と記載されているのですが、何故かここだけ中国語。直してほしいです。
写真をいくつか撮影しました(Flyme 9.2.3.1A/Camera v9.10.30)。基本的にきれいに撮影できていると思いますが、明るさを一定程度確保できると必要以上に明るい写真が出来てしまうので、この点は今後のアップデートで修正する必要があるでしょう。
そして、Meizu 18/18 ProやMeizu 18s/18s Proではウォーターマークに特徴的なアイコンが表示されますが、Meizu 18Xは左下にMEIZU 18Xと表示されるだけなので面白みがありません。撮影する楽しみを担う部分でもありますので、これも今後のアップデートに期待したいです。
Widevine L1ですが、Amazon Prime VideoではSD画質で再生されました。どうやらホワイトリスト方式を採用しているので、世界的に見て知名度が全く無いMeizuが追加されてHD動画の再生に対応する未来が見えないため、形だけのWidevine L1と思ったほうがいいでしょう。
ベンチマーク系はGeekbench 5、3DMark(Wild Life Stress Test)、RaptorMarkの3種を試しました。
Geekbench 5は一般的なSnapdragon 870 5G搭載製品と比べてシングルコア性能とマルチコア性能ともにかなり低いです。今回は掲載していませんが、AnTuTu Benchmark v9においても他のSnapdragon 870 5G搭載製品よりも低く、Flyme 9.2が邪魔しているのか“いい意味で”調整をしているのかわかりません。
3DMarkで計測したGPU性能も一般的なSnapdragon 870 5G搭載製品より低く、安定度も何故か低くなっています。ただ、リズムゲーのプロセカをプレイした際にSnapdragon 888 5G搭載のGalaxy S21(SM-G9910)でたまに見られたカクつきは全く無いので快適そのものと言えます。
Samsung製品ではRAM Plus、OPPO製品では仮想メモリと呼称されているRun memory expansionに対応。内蔵ストレージ 256GBモデルを購入したので最大7GB追加できますが、128GBであれば最大6GB追加できます。
充電はBaseus GaN Mini Quick Charge US(最大65W)を利用して充電したところ、Meizuの発表通り30分で74%、58分で100%になりました。
いろいろ褒めてきましたが、欠点としてモノラルスピーカーが挙げられます。昨今のスマートフォンは低価格な製品でもステレオスピーカーを採用していますが、Meizu 18Xはホワイトベゼルへの注力が原因なのかモノラルスピーカーになっています。
ただ、最近はワイヤレスイヤホンを利用した音楽視聴が主で、Hi-Fi再生を可能にする変換アダプターも持っているので個人的にはがっかりするほどの欠点にはなりませんでした。
総合的に見るとうまくまとまっている製品だと感じます。旗艦製品のMeizu 18/18 Pro、Meizu 18s/18s Proとの差別化が上手に行われており、「○○はいらないからMeizu 18Xを購入する」や「○○は必要だからMeizu 18sを購入する」といったわかりやすさがあります。
中国市場向けの製品なので対応バンドに親和性はありませんが、SoftBank系であればいくつか快適に使用できます。また、B3に対応しているので楽天モバイル(自社)でも利用できます。
現在はAliExpressや京東などで販売されており、50,000円から60,000円で購入できます。貴重なホワイトベゼル採用製品、みなさんはいかがでしょうか。