Google Tensor G4が発表、Pixel 9シリーズが初搭載

Google Tensor G4が発表、Pixel 9シリーズが初搭載

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Googleは2024年8月14日に新製品発表会を開催し、Pixel 9シリーズを発表しました。今回、それらの製品が搭載するGoogle Tensor G4の仕様がいくつか判明したので、表にして過去の製品と並べてみます。

 

名称 Google Tensor G4 Google Tensor G3 Google Tensor G2
CPU 1x Cortex-X4

3x Cortex-A720

4x Cortex-A520

1x Cortex-X3

4x Cortex-A715

4x Cortex-A510 r1

(8MB L3 Cache)

2x Cortex-X2

2x Cortex-A78

4x Cortex-A55

(4MB L3 Cache)

動作周波数 3.10GHz

2.60GHz

1.95GHz

2.91GHz

2.37GHz

1.70GHz

2.85GHz

2.35GHz

1.80GHz

GPU Mali-G715 MP7 r0p0 Mali-G715 MP7 r0p0 Mali-G710 MP7 r0p0
動作周波数 940MHz 890MHz (Shaders)

900MHz (Tiler/L2)

848MHz (Shaders)

996MHz (Tiler/L2)

NPU/DSP 搭載 搭載 搭載
TPU edgeTPU (Rio)

1119MHz

edgeTPU (Rio)

1119MHz

EdgeTPU (Janeiro)

1066MHz

カメラ ? ? ?
リフレッシュレート 120Hz (WQHD+) 120Hz (WQHD+) 120Hz (WQHD+)
エンコード/デコード Encode: 4K@60fps H.265, H.264

Decode: 4K@60fps H.265, H.264, VP9, AV1

Slow-mo: 1080p@240fps

Encode: 4K@60fps H.265, H.264

Decode: 4K@60fps H.265, H.264, VP9, AV1

Slow-mo: 1080p@240fps

Encode: 4K@60fps H.265, H.264

Decode: 4K@60fps H.265, H.264, VP9, AV1

Slow-mo: 1080p@240fps

RAM LPDDR5X (4266MHz) LPDDR5X (4266MHz)

(16MB System Level Cache)

LPDDR5 (3200MHz)

(8MB System Level Cache)

ストレージ UFS 3.1 UFS 3.1 UFS 3.1
Wi-Fi Wi-Fi 7 (11be) Wi-Fi 7 (11be) Wi-Fi 6E (11ax)
Bluetooth Bluetooth 5.3 Bluetooth 5.3 Bluetooth 5.3
位置情報 GPS, GLONASS, Galileo, QZSS, BeiDou, NavIC GPS, GLONASS, Galileo, QZSS, BeiDou, NavIC GPS, GLONASS, Galileo, QZSS, BeiDou, NavIC
通信 外部: Exynos Modem 5400c

Sub-6GHz/mmWave

外部: Exynos Modem 5300i

Sub-6GHz/mmWave

外部: Exynos Modem 5300g

Sub-6GHz/mmWave

充電規格 ? ? ?
製造プロセス Samsung 4nm SF4P Samsung 4nm SF4 Samsung 5nm SF5E
型番 GS401

S5P9875

Zuma Pro

GS301

S5P9865

Zuma

GS201

S5P9855

Cloudripper

Pixel 9シリーズが搭載するGoogle Tensor G4の主な仕様は、製造プロセスがSamsung 4nm SF4P、CPUは最大3.10GHzで動作するCortex-X4を1基と最大2.60GHzで動作するCortex-A720を3基と最大1.95GHzで動作するCortex-A520を4基の1+3+4構成、GPUは最大940MHzで動作するMali-G715 MP7、RAM規格はLPDDR5X、内蔵ストレージ規格はUFS 3.1、モバイルデータ通信は5G NRに対応します。

 

製造プロセスはサムスンファウンドリの4nmプロセスに基づくSF4Pを採用しました。従来のGoogle Tensor G3では1世代前のSF4を採用したため、電力効率などがよくなっていると思われます。

 

CPUはGoogle Tensor G3で1+4+4の珍しい構成を採用しましたが、Google Tensor G4では1+3+4の落ち着いた構成に回帰しました。嫌な見方をするとGoogle Tensor G4は高性能コアがひとつ減ったことになります。しかし、CPU IPがすべて新しいものになっているので総合的な性能は上回るのではないかと思います。

 

GPUはMali-G715を継続して採用。積載数もまったく同じです。ただ違う点は、Google Tensor G3では処理するものによって最大900MHzと最大890MHzのふたつの数値が設定されていましたが、Google Tensor G4ではすべての処理で最大940MHzで動作するように設定されました。

 

TPUはGoogle Tensor G3と同じもの (Rio)を採用していますが、今回のPixel 9シリーズの発表会でGoogle Tensor G4の処理性能は45 TOPSと明らかにされました。いまや多くの企業が発表しない数値となっていますが、参考値としてSnapdragon 8 Gen 1が27 TOPSです。

 

その他の情報として、型番はGS401で、製造番号はS5P9875、開発コード名はZuma Proと判明しています。Google Tensor G3の開発コード名がZumaなので、Zuma Proと位置づけられているGoogle Tensor G4は後継製品よりも改良版と表現するのが正しいかもしれません。

 

新製品のGoogle Tensor G4はPixel 9をはじめとして、Pixel 9 ProやPixel 9 Pro XL、Pixel 9 Pro Foldが初搭載します。これらの製品は日本市場でも販売されます。

 

価格は標準モデルのPixel 9が128,900円 (税込)に設定され、フォルダブル製品のPixel 9 Pro Foldは257,500円 (同)に設定されています。しかし、下取りサービスを利用するといくつか安くなり、下取りに出した製品によってはお求めやすい価格になるかもしれません。

 

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