韓国のサムスン電子は、2026年3月に発表予定のGalaxy S26シリーズでSnapdragonとExynosを並行して採用すると報じられていますが、最新の情報ではその戦略はすべてのモデルに適用されるわけではないことがわかりました。
韓国メディアのTECH Mによると、Galaxy S26シリーズはSnapdragonとExynosを並行採用しますが、最上位のGalaxy S26 UltraはSnapdragonのみを採用するようです。この選択について業界関係者は「さまざまな条件を考慮した選択」としています。
1週間ほど前に、聯合ニュースはGalaxy S26 UltraもExynosを採用すると報じましたが、最新の情報ではそれが否定され、Exynosを並行採用するのはGalaxy S26とS26+の2機種となります。つまり、Galaxy S24シリーズと同じ展開を行います。
Galaxy S26とS26+が採用するExynos 2600は2nmプロセス (SF2)で製造され、業界で初めて2nmプロセスで製造された製品になる見込みです。この2nmプロセスのSF2についてサムスン電子は3nmプロセスのSF3と比較して、性能が12%向上し、電力効率が25%向上、面積が5%縮小するようです。
期待がかかるExynos 2600ですが、量産を行うサムスンファウンドリは歩留まりの低さが指摘されており、2nmプロセス (SF2)も例外ではありません。このことについて韓国メディアのDealSiteによると、2nmプロセスとしての歩留まりは30%台で、サイズの小さいExynos 2600でも50%程度とされています。ただ、性能に関しては期待どおり、期待以上との声があります。
最上位のGalaxy S26 UltraにExynos 2600を採用しない理由のひとつとして前述の歩留まりが関係しています。量が足りないので採用しないのではなく、採用できないのです。そのため、Galaxy S26とS26+が並行採用するかたちとなりました。この決定により、ヨーロッパ市場ではExynos 2600を搭載したGalaxy S26とS26+が展開されるでしょう。
アメリカとカナダの北米市場、中国、香港、台湾、日本では昨年と同じくSnapdragonを採用し、具体的にはSnapdragon 8 Elite Gen 5を採用します。Galaxy S26シリーズが搭載するSnapdragonは、中国で展開されているXiaomi 17シリーズやHONOR Magic8が搭載したものとは異なり、より優れたfor Galaxyとなる予定です。
ちなみに、Galaxy S26シリーズには薄型のGalaxy S26 Edgeを同時に展開する予定とされていましたが、サムスン電子はその計画を白紙に戻しました。その理由として考えられているのは2025年5月に発表したGalaxy S25 Edgeの販売が想定を下回り、また、競合するAppleのiPhone Airも期待されているほどの販売を達成しなかったため、市場が求めていないと結論づけたからとしています。


