2016年度のMXシリーズスマートフォン「Meizu MX6」のソフトウェアレビューをします。
Meizu MX6は5.5インチフルHD、SoCにMediaTek Helio X20(MT6797)、RAM 4GB / 内蔵ストレージ 32GBというスペックとなっています。
外観のレビューは以下の記事をご覧ください。
今では入手困難なローズピンクで、綺麗な色を醸し出しています。
ディスプレイの発色
長らく使用しているSHARP製のディスプレイで、チューニング技術も高くきれいな発色をしています。
スマートフォンを使用する上で画面を見ないということはありませんので、こういう製品として大事なところはしっかりと抑えています。
Helio X20(MT6797)の実力は問題ないが・・・
Meizu MX6はMediaTekのHelio X20(MT6797)を搭載し、SnapdragonやExynosと比較をすると3D処理の性能が極端に弱く、ゲームに向いていないと言われています。
確かに、このMeizu MX6もゲームに向いているかと言われたらNOですが、ららマジ・崩壊3rd(日本版中国版共に)のように協力プレイがないものに限ってはストレスなくプレイすることが出来るので、最低限ではなく通常通りプレイできるので今までのMediaTekを払拭してはいます。
しかし、スターオーシャンアナムネシスやコンパス、白猫プロジェクトのような、ひとつの行動が命取りなゲームにおいては高負荷な処理が来た瞬間にラグが起こりますので、そういうゲームをする方にはおすすめできません。
このラグがAndroid特有なものなのか、MediaTek製SoC特有なものなのかはわかりませんが、iPhone 6s Plusではスイスイ行えたものでラグが起こっているので、協力プレイの有るゲームアプリをするという場合には素直にSnapdragonを搭載したものか、iPhoneを購入するのをオススメします。
カメラ性能
SONY製のイメージセンサーIMX386、今まで培ってきたカメラ技術がうまく交わってきれいな写真を撮ることが出来ます。
カメラ目当てで購入しても決して損することはない出来で、同価格帯であれば数多ひとつ飛び抜けていると思います。
音質
特別良いDACを積んでいるわけではありませんので、残念ながら良い音質ではありません。
ただ、Meizu MX6に直接イヤホンを挿入して音楽を聞いても聴き疲れはしませんし、山寨端末にありがちな「低音ドンドン、高音シャリシャリ鳴らせばいいだろ」と言うような主張は一切なく、きれいな音を流しています。
ヒーリングミュージックのような静かな曲を流すとその真価を発揮し、他のスマートフォンやスピーカーを使うよりもリラックスできる・・・ような気がします。
タッチパネル
タッチパネル不良もなく、すこぶる良好です。
この問題がないからデレステをしようと思うと痛い目にあい、プレイは出来ますが、フルコンボや全てパーフェクトを目指す際にMediaTek製SoCの宿命であるマシンパワー不足が本領発揮して高スコアを狙うというプレイは出来ません。
Lenovo K3 Noteの様なタッチが切れてしまうということはないので、SNSでフリックをしても快適に入力できます。
DSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)対応
Meizu MX6のMediaTek Helio X20(MT6797)は最近急速にニーズが増えているDSDSに対応しています。
同じSoCを搭載しているFREETEL KIWAMI 2は3Gバンドの中でも重要なFOMAプラスエリアである、BAND 6(800MHz)、BAND19(800MHz)に対応しており、一番の魅力は通話で絶対に必要なBAND 6に対応しているところなので、セカンダリSIMに通話専用のを入れておけば、絶対に途切れることはないですが、残念ながらMeizu MX6はこのFOMAプラスエリアには非対応で、せっかくのDSDSの本領発揮をさせることが出来ません。
セカンダリSIMに0SIMを挿入しておいて時々通信をするというのが正しい使い方になるのかなと思います。
バッテリーの持ち
スペックだけで見ると3060mAhと心許ないですが、それの倍の容量を有しているのではないかと思うぐらい持ちます。
ららマジ・ひまつぶフロンティアをしているとよくわかり、ひとしきりプレイしたのにバッテリーは10%ほどしか減っていなかったり、6時間ほど使用せず放置していたら2%ほどしか減っていなかったりします。
これに関してはHelio X20(MT6797)頑張っている所が大きいので、このSoCで耐えることが出来るゲームであれば他のスマートフォン以上にプレイをし続けることが出来ます。
12V / 2Aの24WでのmChargeが可能ですので、充電に関しても問題がなく、スマートフォンとして最高の出来となっています。
総評
5.5インチSHARP製ディスプレイ、Android 6.0 Marshmallow、Helio X20、IMX386の1200万画素、3060mAh、155gと問題のないどころか、非常に優れたスペックとなっています。
しかし、同価格帯でSnapdragon 820を搭載したスマートフォンが多く販売されているので、どこか劣ったスマートフォンに見えてしまいがちです。
ですので、マシンパワー不足も否めなく、このSnapdragon 820を有したスマートフォンと対等に戦うのであれば100 ~ 200元下げないと勝てないです。
とは言うものの、中国ではMeizuのブランドイメージがしっかりと根づいているので、Meizu MX4やMX5からMeizu MX6へ乗り換える人はもちろん、XiaomiのRedmiシリーズ、Honorの低価格モデルを使用していたユーザーがこのスマートフォンに乗り換えるというのを多く見ました。
しかし、Huawei、OPPO、vivo、OnePlus、ZUKから乗り換えるというのは全く見ることはなく、このユーザーにはまだひとつパンチが欠けているのではないかと思われているのでしょう。
日本に使う場合においては日本語が最初から入っていないので日本語“ロケール”を自分で追加しないといけなかったり、Meizuのスマートフォンはブートローダーアンロック非公式にしか行えなく、2017年3月現在行う方法が確立されていませんので、カスタムROMの導入が現時点で不可能であったり、外のユーザーにとっては少々つらいものが有ります。
ただ、Meizuはアップデートには積極的ですので、通常のスペックであれば2年以上はアップデートを担保してくれるので、カスタムROMが導入できなくともアップデートが有るのでそれで満足することが出来ます。
もちろん、機能追加も積極的で、同じFlyme OSのバージョンであるけれども以前のバージョンとは機能が全く異なっているということも有りますので、面白いスマートフォンです。
更に、Meizuはフィードバックをしっかりと反映し、さらなる進化を求めるメーカーでもあります。
中国語がわからなければ英語でフィードバックすることが可能ですので、SNSで一人で文句を言わず、Meizuに直接言うと改善される可能性がぐんと高まります。
実際にMeizu MX4 ProのLTE接続問題は私が日本で検証し、フィードバックを送ったことにより解決しています。
総合的に見ると非常におすすめですが、日本のユーザーが少なく、中華スマホ入門にオススメではありませんので、中華スマホを幾つか所有してだいたいの感じはわかったという方にピッタリとハマるでしょう。
Meizu MX6はeBay、Banggood、Aliexpressなどで購入することが出来ます。
気になった方は是非、中華ECサイトを覗いてみては如何でしょうか?
Meizu MX6の発表会の様子は以下の記事をご覧になって下さい。
映像はありませんが、非常に盛り上がった発表会のひとつです。