HONOR Power2が初搭載したDimensity 8500のベンチマークスコアをまとめました。従来製品のDimensity 8400からどの程度成長したのかを理解してもらえればと思い、記事を作成しました。
今回の性能の比較にあたり、AnTuTu BenchmarkとGeekbenchで算出された性能を利用しています。前者のAnTuTuは開発元がiOSとAndroidの異なるOSで比較できないと声明を発表しているため、お手持ちのiPhoneで算出された性能と比較するのはお控えください。なお、後者のGeekbenchでは異なるOSでの比較が可能のため、こちらの性能は是非とも比較を行ってください。
Dimensity 8500の主な仕様は、製造プロセスがTSMC 4nm N4P、CPUは最大3.40GHzで動作するCortex-A725と最大3.20GHzで動作するCortex-A725と最大2.20GHzで動作するCortex-A725を1+3+4構成で採用、GPUは最大1508MHzで動作するMali-G720 MC8、RAM規格はLPDDR5X、内蔵ストレージ規格はUFS 4+MCQ、モバイルデータ通信は5Gに対応します。
Dimensity 8400からの変更点はCPUとGPUとRAMにあり、CPUは構成そのものに変更はありませんが動作周波数が全体的に上昇しました。GPUは採用しているものは同じですが1基増え、それに合わせて動作周波数も上昇しました。RAM規格はLPDDR5Xで共通ですが、より速いデータ転送速度を持つものを活用することが出来ます。
この変更点からわかるのは、Dimensity 8500はDimensity 8400のマイナーチェンジ版ということです。むしろ、Dimensity 8400がDimensity 8500の選別落ち品と考えられ、いろいろな理由があるのは推察しますが、そういった製品がDimensity 8300の正当な後継として販売されていたのは思うところがあります。
Dimensity 8500のAnTuTu v11における性能は、CPU性能が659,104点、GPU性能が731,218点、MEM性能が367,331点、UX性能が525,397点で、総合性能は2,283,050点となりました。
Dimensity 8400と比較すると、CPU性能は約1.8%、GPU性能は約12.0%の性能向上に成功しました。CPU性能は誤差程度で、計測環境によってはDimensity 8500を搭載した製品のほうが低いといったこともあるかもしれません。一方でGPU性能は明確に向上しており、1基増えたことと動作周波数が上昇したことが性能に反映されています。
ちなみに、Dimensity 8500の発表の3年前 (2022年12月)に発表されたDimensity 8200と比較すると、CPU性能は約46.6%、GPU性能は約219.0%の性能向上に成功しており、たったの3年で別次元の性能を発揮するまで成長していることがわかります。お手持ちの製品がDimensity 8200を採用している場合、乗り換え候補として考えてもいいでしょう。
Geekbench 6におけるDimensity 8500の性能は、シングルコア性能が1,717点、マルチコア性能が6,795点となりました。前述の通り、Geekbenchでは異なるOSでの比較に対応しているため、手持ちのiPhoneと比較しても問題ありませんので、お時間があれば是非とも比較してください。
シングルコア性能に注目すると、Dimensity 8400から約3.1%の性能向上に成功しました。単に動作周波数を上げただけなので劇的な向上は望めない状態ではありましたが、成長幅が5%未満のものが後継製品として発表されているのはどうなのかと思います。
マルチコア性能では、Dimensity 8400から約2.6%の性能向上に成功しました。やはり「動作周波数を上げただけ」がネックとなって性能向上幅はいまいちとなっています。この結果は評価が難しいです。
一方、Dimensity 8200と比較すると、シングルコア性能は約41.5%、マルチコア性能は約82.5%の性能向上に成功しました。この差は紛れもなく本物で、開くのが遅いと感じていたアプリも、Dimensity 8500を搭載した製品で開くと見違えるほどの差を感じるでしょう。
Dimensity 8500の性能を比較してわかったことは、3D処理をふんだんに使用するアプリを利用しているのであればDimensity 8500が優位ですが、そうでない場合はDimensity 8400で事足りるということです。無理に最新を選ぶ必要はありません。
そのため、現在Dimensity 8400を搭載した製品を使用している場合、最新のDimensity 8500を搭載した製品を購入する意味はあまりないです。GPU性能の進化の部分を見ても性能向上幅が15%に満たないので、やはり乗り換える意味はないように感じられます。
しかし、2023年11月に発表されたDimensity 8300や、更にその前のDimensity 8200を搭載した製品を使用している場合は乗り換え先として素晴らしい製品です。完全に次元の違う性能を発揮しているので快適さが飛躍的に向上し、引っかかりを感じていた部分が解消されたり、重いと感じていたアプリが快適に利用できるようになるでしょう。





