Arm CSS for Clientが発表、超高性能なCortex-X925やImmortalis-G925など

Arm CSS for Clientが発表、超高性能なCortex-X925やImmortalis-G925など

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半導体設計会社のArmは2024年5月29日、新製品としてArm Compute Subsystems (CSS) for Clientを発表しました。ちなみに、昨年はArm TCS23 (Total Compute Solution 2023)として発表していました。

 

新しいCPU IPは超高性能なCortex-X925と高性能なCortex-A725です。高効率なCortex-A520はRefreshed版なので新しい製品ではありますが、新しい世代の製品ではない状態となっています。

 

今回のCPU IPはいずれも3nmプロセスに最適化しています。現時点で3nmプロセスの生産能力があるのはTSMCとサムスンファウンドリなので、Cortex-X925やCortex-A725を採用した製品を生産するのはこれらの企業になるでしょう。

 

超高性能なCortex-X925はCortex-X4の後継で、「Blackhawk」として開発が進められていました。このCortex-X925の性能は、Geekbench 6.2におけるシングルコア性能は36%向上し、AI性能は46%向上したとしており、Cortex-X史上最大の性能向上を実現したと発表しました。

 

Cortex-X925の登場により2020年に発表されたCortex-X1から続いた命名規則が変更され、1桁ではなく3桁の数字が用いられるようになりました。この命名規則の変更によって来年の製品がCortex-X926になるのかCortex-X930になるのか気になりますが、現時点でArmは来年について発表していないので不明です。

 

高性能なCortex-A725は昨年のCortex-A720と比較して性能は35%の向上、消費電力は25%の削減に成功しました。

 

Refreshed版のCortex-A520は昨年のCortex-A520と比較して15%の消費電力の削減に成功しました。

 

この向上に成功した要因として、Armは新しい実装 (実質的に軽微な設計の修正)と3nmプロセスへの最適化を挙げています。

 

新しいGPU IPのImmortalis-G925 (MP14)は昨年のImmortalis-G720 (MP12)と比較して37%の性能向上、30%の消費電力の削減、AI性能は36%の向上、レイトレーシングは最大52%の性能向上に成功したとしています。

 

Immortalis-G925は最大構成がImmortalis-G720のMP16から50%増加してMP24になっています。これによってラップトップやChromebookなどのさまざまなデバイスの要求・需要に応えられるようになったとしています。

 

最上位のImmortalis-G925はMP10以上でレイトレーシングに対応、中位のMali-G725はMP6以上MP9以下でレイトレーシングに非対応、下位のMali-G625はMP1以上MP5以下でレイトレーシングに非対応です。

 

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