中国のLenovoが2024年7月に発表したLenovo XiaoXin Pad Pro 12.7 2025はDimensity 8300を搭載していますが、広く市場に出回っているDimensity 8300とは少し違うところがあることがわかりました。違いを気にするかたは要注意です。
通常のものと異なっている点について単刀直入に言うと、GPUがMali-G615で共通ですがMC6からMC5に欠けています。つい最近、1年以上前に発表されたこの製品について調べる機会があり、それについて情報をまとめていたところ違いに気づきました。
| 名称 | Dimensity 8300 (MC6) | Dimensity 8300 (MC5) |
| CPU | 1x Cortex-A715
3x Cortex-A715 4x Cortex-A510 (L3 Cache: 4MB) |
|
| 識別子 | 65_3406
65_3406 65_3398 |
|
| リビジョン | r1p0
r1p0 r1p1 |
|
| 動作周波数 | 3.35GHz
3.20GHz 2.20GHz |
|
| GPU | Mali-G615 MC6 r1p3 | Mali-G615 MC5 r1p3 |
| 動作周波数 | 1400MHz | 1400MHz |
| NPU/DSP | NPU 780 | |
| カメラ | Triple 14-bit Imagiq 980 HDR-ISP
3億2000万画素 or 3x3200万画素 |
|
| リフレッシュレート | 120Hz (WQHD+)
180Hz (FHD+) |
|
| エンコード/デコード | Encode: 4K@60fps H.265, H.264
Decode: 4K@60fps H.265, H.264, VP9, AV1 |
|
| RAM | LPDDR5X (8533Mbps) | |
| ストレージ | UFS 4.0 + MCQ | |
| Wi-Fi | Wi-Fi 6E (11ax) | |
| Bluetooth | Bluetooth 5.4 | |
| 位置情報 | GPS, BeiDou, GLONASS, Galileo, QZSS, NavIC | |
| 通信 | 統合: 5G Modem
Sub-6GHz (DL: 5.17Gbps) |
- |
| 充電規格 | - | - |
| 製造プロセス | TSMC 4nm N4P | TSMC 4nm N4P |
| 型番 | MT6897 | MT8792 |
| 公式サイト | MediaTek | - |
Lenovoがいくつかの製品に採用している「異なった」Dimensity 8300は、Xiaomi 14T及びPOCO X6 Proが採用しているものとほぼ同じで、製造プロセスがTSMC 4nm N4P、CPUは最大3.35GHzで動作するCortex-A715と最大3.20GHzで動作するCortex-A715と最大2.20GHzで動作するCortex-A510を1+3+4構成で採用、GPUは最大1400MHzで動作するMali-G615 MC5、RAM規格はLPDDR5X、内蔵ストレージ規格はUFS 4.0で、モバイルデータ通信には対応していません。
つまり、異なる点はモバイルデータ通信に非対応なこと、GPUが欠けていることの2点です。特にGPUについては性能に関わる違いなので気にする人にとってはかなり注意が必要です。Dimensity 8300ではあるけど同じではない、といった認識をしておく必要があります。
MediaTekはDimensity 8300を発表した際、前代のDimensity 8200と比較してGPUの性能が最大60%向上、電力効率が最大55%向上すると発表していますが、今回取り上げているものに関してはそれが適用されないことになります。
Lenovoが使用しているDimensity 8300のGPU性能は通常のものと比較すると、動作周波数が1400MHzで共通しているので通常版を100%とすると83%ほどの性能を発揮することになります。これをどう評価するかについてはこれを見ているあなたに任せます。
Lenovo XiaoXin Pad Pro 12.7 2025は中国市場向けに販売されているので手に取ることはほとんど無いと思いますが、この製品は実は国際市場向けにはLenovo Idea Tab Proとして販売されています。また、極めて一部の市場ですがMotorolaのmoto pad 60 proとしても販売されており、意外とこのGPUが欠けたDimensity 8300は市場に存在しています。
その中でLenovo Idea Tab Proは日本市場でも販売されており、残念なことに通常のDimensity 8300と認識してレビューしている人が散見されます。そのようなレビューが増えることは非常にもったいないので、是非ともこの記事を見て違いを認識してほしいと思います。


