UNISOC T9300が発表、AnTuTu v10で約55万点のミドルレンジ向け

UNISOC T9300が発表、AnTuTu v10で約55万点のミドルレンジ向け

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中国のUNISOCは2025年11月16日、新製品となるT9300を静かに発表しました。T9300は新しい製品ではありますが、細かいところを見ると手放しで喜ぶことができないSoCとなっています。

 

名称 T9300 T9100 (旧T820)
CPU 2x Cortex-A78

6x Cortex-A55

1x Cortex-A76

3x Cortex-A76

4x Cortex-A55

動作周波数 2.42GHz

2.24GHz

2.70GHz

2.30GHz

2.18GHz

GPU Mali-G57 MC2 r0p1 Mali-G57 MC4 r0p1
動作周波数 1105MHz 850MHz
NPU/DSP - 8.0 TOPS
カメラ 2億画素 or 3200万画素(ZSL) or 2x2000万画素(ZSL) 1億800万画素 or 3200万画素(ZSL) or 2x2000万画素(ZSL)
リフレッシュレート 90Hz (1.5K)

144Hz (FHD+)

60Hz (QHD+)

120Hz (FHD+)

エンコード/デコード Encode: 2K@30fps

Decode: 4K@30fps

Encode / Decode: 4K@60fps
RAM LPDDR4X (2133MHz) LPDDR4X (2133MHz)
ストレージ UFS 2.2

eMMC 5.1

UFS 3.1

eMMC 5.1

Wi-Fi Wi-Fi 6 (11ax) Wi-Fi 5 (11ac)
Bluetooth Bluetooth 5.4 Bluetooth 5.0
位置情報 GPS, GLONASS, BeiDou, Galileo GPS, GLONASS, BeiDou, Galileo
通信 統合: 5G Modem

Sub-6GHz

(DL: -GHz / UL: -GHz)

LTE Cat.13/13

(DL: 400Mbps / UL: 150Mbps)

統合: 5G Modem

Sub-6GHz

(DL: -GHz / UL: -GHz)

LTET Cat.15/18

(DL: 800Mbps / UL: 210Mbps)

充電規格 - -
製造プロセス TSMC 6nm N6 TSMC 6nm N6
型番 ums9632 ums9620
公式サイト UNISOC UNISOC

T9300の主な仕様は、製造プロセスがTSMC 6nm N6、CPUは最大2.42GHzで動作するCortex-A78と最大2.24GHzで動作するCortex-A55を2+6構成で採用、GPUは最大1105MHzで動作するMali-G57 MC2、RAM規格はLPDDR4X、内蔵ストレージ規格はUFS 2.2、モバイルデータ通信は5Gに対応します。

 

CPUはT9100と比較して、高性能側がCortex-A76から2世代先のCortex-A78に刷新されました。これにより、T9300は最大2.42GHzで動作するものの、シングルコア性能においては優位点があります。しかし、Cortex-A7xの採用数が4から2に減り、高効率なCortex-A55の採用数が増えたため、マルチコア性能ではT9100に優位点があります。

 

GPUは共通してMali-G57を採用していますが、数がMC4からMC2に減っています。T9300は最大1105MHzで動作しますがMali GPUは数が正義のため、残念ながらT9100には及ばないでしょう。

 

これを踏まえると、T9300はCPUのシングルコア性能では優位点があるものの、CPUのマルチコア性能とGPUの性能ではT9100に優位点がある。となります。総合的に見るとT9100のほうが優れていると思ってもいいかもしれません。

 

UNISOCはT9300を静かに発表したため、これを初採用する企業、時期ともに不明です。前モデルのT9100はBlackviewやnubia、Anbernicが採用した経験があるため、可能性としてはこれらの企業が採用するのではないかと考えています。

 

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