Snapdragon 7 Gen 1と6 Gen 1の製造プロセスは4LPEではなく4LPXの可能性

Snapdragon 7 Gen 1と6 Gen 1の製造プロセスは4LPEではなく4LPXの可能性

注:当サイトは広告およびアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

2022年に発表されたSnapdragon 7 Gen 1とSnapdragon 6 Gen 1ですが、現時点で流れている情報に誤りがある可能性が出てきました。前者は搭載機が少なく、後者は搭載機が存在しませんが、今回判明した情報によってそれが解決しそうです。

 

韓国の情報通の吸血鬼王氏とgamma氏によると、Qualcommがサムスン電子の4nmプロセスに基づく4LPE(現SF4E)の採用を検討した形跡が存在するが、同社が実際にその製造プロセスを採用した形跡は見つからなかったようです。つまり、Qualcommの製品で4LPEで製造されたものはないということになります。

 

現時点ではSnapdragon 7 Gen 1とSnapdragon 6 Gen 1が4LPEで製造されたとされていますが、今回の情報によって実際は4nmプロセスに基づく4LPXで製造された可能性が高くなります。4LPEと4LPXは異なる製造プロセスですので、カタログスペックが同じでも4LPEで製造されたものと4LPXで製造されたものは違った性能を発揮します。

 

4LPXはいわくつきの製造プロセスで、4nmプロセスに基づく名称をしていますが、実際は5nmプロセスに基づく5LPPであることが判明しています。同製造プロセスはSnapdragon 8 Gen 1で採用されましたが、約35%の低すぎる歩留まりと過度な発熱、過度な性能低下がしばしば見られ、Qualcommが高性能なSoCの製造をTSMCに移行するきっかけのひとつになったことで有名です。

 

サムスン電子の4nmプロセスは低すぎる歩留まりを経験し、さらには期待する性能を発揮できないともされ、そういったことからSnapdragon 7 Gen 1を搭載した製品が少ないと噂されています。現時点では安定して供給できるレベルに歩留まりが改善したとサムスン電子が発表していますが、当時は製品が難産によって採用企業へ供給できないので、搭載した製品が少なかったのは納得ができます。

 

Snapdragon 6 Gen 1は発表当初、2023年Q1(1月-3月)に初搭載製品が発表されるとQualcommが報告していましたが、5月になっても搭載した製品はひとつもありません。Lenovo傘下のMotorolaが搭載を表明していますが、こちらもSnapdragon 7 Gen 1と同様に難産であれば搭載機が存在しないのも納得ができます。

 

 

Source(1) | (2)