UL Benchmarksが3DMarkでクロスプラットフォームで比較が可能なテスト項目「Wild Life」を発表

UL Benchmarksが3DMarkでクロスプラットフォームで比較が可能なテスト項目「Wild Life」を発表

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フィンランド企業のULにおけるベンチマーク事業を行うUL Benchmarksは同社製ベンチマークテストの3DMarkにおいてクロスプラットフォーム間で比較が可能な新テスト項目となる「Wild Life」を現地時間2020年10月15日に発表しました。

 

3DMarkは当該デバイスのGPU性能を計測することに長けているベンチマークで、一般的にAndroid OSやiOSなどのスマートフォンやタブレットではGPU性能を見るときはAnTuTu Benchmarkを用いることが多いですが、AnTuTu Benchmarkを開発・提供しているAnTuTuは「iOS向けとAndroid OS向けAnTuTu BenchmarkはOS毎に使用されるカーネルと開発言語が異なっているので全くの違うソフトウェアとなっているため異なるOS間での比較は適していない」と発表を行っているため、現実問題としてiOS搭載製品とAndroid OS搭載製品のGPU性能を直接比較する著名なベンチマークソフトは存在していません(一応、GPU性能の比較が行えるソフトウェアとしてGFX Benchが存在していますが知名度は全くといっていいほど無いため強い表現にしています)。

 

そんな中、今回UL Benchmarkによって開発・提供されている3DMarkにて新テストとして発表された「Wird Fire」はiOSやAndroid、PC向けOSのWindows搭載製品のクロスプラットフォーム間での比較が可能になっており、iOSではMetal APIをAndroidではVulkan APIを使用するので違ったレンダリングメカニズムを用いていますが、3DMarkではこの違ったレンダリングメカニズムが用いられても比較が行えるように調整されています。つまり、iOSとAndroid OSにおけるGPU性能の直接比較が行えるソフトウェアとなります。

 

新たなテスト項目は3DMark Wild Lifeと3DMark Wild Life Stress Testの2つで、前者は一般的なパフォーマンスを計測するテストなので算出されるスコアとFPSに注目を行います。後者のStress Testはストレステストの文字通り長時間の高負荷時にデバイスがどの様に動作するかを計測する長時間のテストとなっており、これはゲームを長時間プレイしたときの快適度を計測するのに適していますので、このテストでは数値に注目するのではなくグラフに注目するのが大事で、最初だけフルパフォーマンスで動いているが徐々にパフォーマンスが落ちていく様子や、ある程度の時間が経った時に急激にパフォーマンスが落ちる様子、パフォーマンスを発揮するときとしていないときの差が激しい様子がわかりやすくなっているので、計測するデバイスのパフォーマンスと熱の管理をデバイスを開発している企業によってOSの調整が正しく行えているのかチェックする時に必要なものです。

 

「Wild Life」が使用できるのはAndroid OS、iOS、Windowsの3種類で、ダウンロード方法はAndroid OSがPlayストアとAPKファイルの直接入手、iOSはApp Storeのみ、Windowsは3DMark Advanced Editionと3DMark Professional Editionの2つで、Windowsのみ有料となっています。

 

Source | Playストア | App Store | Windows