本日発表されたAppleによる新型iPhone 3機種の内、iPhone XRとiPhone XS MaxのGeekbench結果が公開されました。両機種ともApple A11 Bionicの後継機となるApple A12 Bionicを搭載しています。
iPhone XRは3機種の中では廉価モデルに位置するスマートフォンで、Geekbenchによると名称はiphone11,8、搭載OSはiOS 12.0、マザーボードはN841AP、RAM 3GBとなっています。CPU性能は、シングルコア性能が4,754点でマルチスコア性能が9,367です。A11 Bionicのシングルコア性能は4,200点に満たない程度、マルチスコア性能が10,400点程度なので、シングルコア性能は伸びを見せたもののマルチスコア性能は下がってしまう結果となっています。展示機で計測したのであれば常時画面点灯の状態になりますので発熱を考慮すると妥当レベルのスコアではないでしょうか。
iPhone XRはGeekbenchのGPU性能を測る方も計測しており、スコアは22,252点となっています。A11 Bionicの平均スコアが15,000点程度なので50%の性能向上が出来ています。Appleは発表会でGPU性能が50%の向上に成功したと発言をしていますので、その通りのスコアとなっています。
ちなみにQualcomm Snapdragon 845は14,000点程度、SAMSUNG Exynos 9810が9,500点程度、HiSilicon Kirin 970が8,500点程度となっています。
発表されたiPhone 3機種の中で大画面かつ最上位モデルとなるiPhone XS Maxは、Geekbenchによると名称はiphone11,6、搭載OSはiOS 12.0、マザーボードはD331pAP、RAM 4GBとなっています。2017年のiPhone、iPhone 8 PlusとiPhone XはRAM 3GBでしたのでそれを上回るRAM容量となっています。
気になる性能はシングルコア性能が4,813点、マルチスコア性能が10,266点です。シングルコア性能はiPhone XR以上、マルチスコア性能はA11 Bionicと同程度になっています。やはりこれも展示機による発熱を考慮すると妥当レベルになります。ちなみにiPhone XRの計測結果ではCPUのクロック数が0MHzになっていましたが、iPhone XS Maxでは2.49GHzと記載されています。A11 Bionicが2.39GHzなのでクロック数は上昇しています。今回のスコアの伸びから考えるとCPUに用いられているマイクロプロセッサに変更はないかもしれません。
iPhone XS MaxはGPU性能を計測していないのか、見つけることが出来なかったのかわかりませんが、Geekbenchには見つかりませんでした。おそらくはiPhone XRよりも数値が上昇していると考えています。
計測結果を発見。搭載OSが未発表のiOS 12.1となっています。GPU性能は22,322点でわずかですがiPhone XRを上回る成績になりました。
今回のA11 BionicからA12 Bionicへのアップグレードは製造プロセスが7nmになったことも重要ですが、GPU性能の向上に努めたことを重要視するべきでしょう。A11 Bionicを搭載したiPhone XやiPhone 8、iPhone 8 Plusでのゲームはすこぶる快適という声が多くある一方で、継続して使用しているとガクガクになるという声もあります。今回のA12 Bionicは製造プロセスの微細化によって熱効率はどの様になったのでしょうか。こればかりは実機を触ってみないとわからないのでAnTuTuベンチマークやGeekbench、3DMarkからは測れないと思います。