AnTuTuベンチマークを提供しているAnTuTuが、MediaTek製フラッグシップモデル用10コアプロセッサーのHelio X23 / X25 / X27を比較した記事を掲載しました。
あくまでもどれほど進化したかを追求している記事で、どちらが確実に優れているとは言い切れません。
計測に使用されたスマートフォンは、Helio X23(LeEco Le Pro 3 AI Edition/LEX650)、Helio X25(Meizu PRO 6)、Helio X27(LeEco Le Pro 3 AI Edition/LEX651)となっています。
Helio X25だけ別メーカーのもので、チューニングの差が出ている可能性もあるので、その点を踏まえながらご覧ください。
基本性能
カタログでは異なったものはなく、内容ではCPUやGPUのクロック数がそれぞれ異なっています。(数値については後述)
CPUは10コア(A72 x 2 + A53 x 4 + A53 x 4)構成で、GPUがMali T880 MP4(4コア)、内蔵ストレージはLPDDR3規格となっています。
フラッグシップ向けSoCながらLTEカテゴリーは、Cat.6なのでミドルレンジ向けのQualcomm製プラットフォームのSnapdragon 653よりも劣っていることになります。
総合性能
Helio X25 > Helio X27 > Helio X23という結果になり、Helio X25との数値差は約7,000点、約12,000点と意外と大きな差が存在しています。
Qualcommの2017年のミドルレンジ向けプラットフォーム「Snapdragon 660」は117,925点で、2016年のフラッグシップと2017年のミドルレンジ追い抜かすレベルにまで変化してきています。
シングルコア性能
シングルコア性能はHelio X27 > Helio X23 > Helio X25という結果になりました。
A72のクロック数はHelio X27が2.60GHz、Helio X25が2.50GHz、Helio X23が2.30GHzとなっていますが、Helio X23の方がHelio X25よりも優位に立っています。
マルチコア性能
マルチコア性能ではHelio X25 > Helio X27 > Helio X23という結果になりました。
Helio X27の構成はA72(2.6GHz) x 2 + A53(2.0GHz) x 4 + A53(1.6GHz)で、Helio X25はA72(2.5GHz) x 2 + A53(2.0GHz) x 4 + A53(1.55GHz)、Helio X23はA72(2.3GHz) x 2 + A53(1.85GHz) x 4 + A53(1.4GHz)となっています。
Helio X25のベースモデルとなっているHelio X20(MT6797)はA72(2.1GHz) x 2 + A53(1.85GHz) x 4 + A53(1.4GHz)という構成です。
3D性能
Helio X25 > Helio X23 > Helio X27という結果になりました。
全てARM Mali-T880 MP4を搭載していますがクロック数が異なり、Helio X27が875MHz、Helio X25が850MHz、Helio X23が780MHzとなっています。
ですが、クロック数通りの結果にはならず、これに関してはMeizuのチューニングが上手だったという事になります。
総括
カタログ通りの持ち味を発揮していればHelio X27 > Helio X25 > Helio X23となりましたが、Meizuのチューニングがうまく、結果としてHelio X25が1番優れているという結果になってしまいました。
そのHelio X25を除くと、Helio X27とHelio X23ではやはりHelio X27の方が優れていることがわかり、MediaTekは意図した開発が出来ているという証明になります。
2017年には同じく10コアプロセッサーのHelio X30(MT6799)を搭載したMeizu PRO 7の発表が控えており、GPUをARMからImagination Technologiesに変更し、PowerVR 7XTP-MT4を搭載することで今まで課題となっていたGPU面のイメージを変えようとしています。
AnTuTuベンチマークで16万点を叩き出すのではないかと予想されており、非常に期待されています。
使用に計測したスマートフォンの公式ページ
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