LG VELVET 2 Proは日本市場向けが存在したが断念、もうひとつの日本と中国市場向け機種の開発も断念

LG VELVET 2 Proは日本市場向けが存在したが断念、もうひとつの日本と中国市場向け機種の開発も断念

2021年5月27日
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モバイル事業の撤退を表明したLGですが、従業員専用製品のLG VELVET 2 ProのKernel Sourceが律儀に公開されていたので分かる範囲で追究したところ、LG VELVET 2 Proを日本市場向けに開発、もうひとつ新たな機種を日本市場と中国市場向けに開発していたことが明らかになりました。

 

LG VELVET 2 Pro(LM-V700N)は“rainbowlm”の名称で開発が進められており、それに関するフォルダ内に“jp”が記載されたファイルを発見。“jp”は日本を表すJapanの略称からきています。

 

開発時の名称は“LG Electronics, Rainbowlm JP, rev.A”で、この“rev.A”はKDDI運営のauではなく開発の段階を表しています。次は“rev.B”や“rev.E”と進み、一定の開発段階になったら“rev.0.1”の数字になり、構想が固まったら“rev.1.0”、その後修正が加えられたら“rev.1.1”や“rev.1.3”と進みます。つまり、この“rev.A”は初期段階となります。

 

LG V60 ThinQ 5G A001LGより

ちなみにキャリア向けの表現は、ドコモ向けは“dcm_jp”、KDDI(au)向けは“kddi_jp”、SoftBank向けは“sb_jp”なので、“jp”だけのLG VELVET 2 Proは「日本市場向けに開発」していましたが、特定のキャリアに採用される前にモバイル事業撤退によって亡き製品になりました。

 

また、NFCとしてNXP Semiconductors製SN100xを搭載しているのでFeliCaに対応し、しっかりと日本市場を見据えた惜しい製品となっています。

 

更に“rainbowlm”の他に“blm”として開発を進めていた製品も見つかり、こちらは“jp”に加えて中国(China)を表す“cn”が記載されたファイルが存在しています。こちらの製品もSnapdragon 888 5Gを表す“lahaina”の記述がありますので、LG VELVET 2 Proと同じく最上位の製品として開発を進めていたようです。

 

LGは中国市場では2016年4月に発表したLG G5が最後の製品なので、約5年ぶりに再参入する可能性がありました。ミドルレンジ市場は様々な企業がひしめき合っている現状ですので、Snapdragon 888 5Gを搭載した最上位機種を投入することで注目を集め、なんとか復活をしようとしていたのかもしれません。

 

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