MEIZUの「売れない言い訳」はもう通用しない。Meizu 16th/16 Plusで全てが決まる可能性も

中国のスマホ事情に触れたことがあるなら一度は「MEIZU」という存在を聞いたことがあるのではないでしょうか。多くの人が聞いたことがあるタイミングは、Meizu m1 noteがApple iPhone 5cのパクリだと騒がれた時、出荷台数が2000万台を突破してその年の急成長したメーカーだと様々なメディアが取り上げた時、SAMSUNG Exynos 8890を搭載したMeizu PRO 6 Plusが値下がりして高コスパのスマートフォンになった時の3つが多いでしょう。

ただここ最近は鳴りを潜めているといえばいい表現ですが、昔はすごかったメーカー、取り上げるほどでもないなどのかなり悲しい現状を背負っています。

 

MEIZUは2015年の出荷台数が前年(2014年)から5倍(440万から2000万以上)になり、一躍脚光を浴びます。この年にリリースされたスマートフォンはMediaTek MT6732を搭載したMeizu m1、MT6753を搭載したMeizu m2 note、Helio X10 Turboを搭載したMeizu MX5、MT6735を搭載したMeizu m2、SAMSUNG Exynos 7420を搭載したMeizu PRO 5、Helio X10を搭載したMeizu m1 metalの6機種です。

この年からMEIZUによるサブブランドの魅藍(Meilan)が本格始動し、フラッグシップモデルのみをリリースしていたMEIZUからミドルレンジとエントリーレベルがリリースされるようになりました。サブブランドを立ち上げた結果、MEIZUには興味を持ちつつも高価なフラッグシップモデルしかないという理由で顧客に出来なかった人を呼び込むことに成功し、そして最高モデルに冠する「PROシリーズ」を立ち上げて自分がどの層にいるのか分かりやすくすることで購入するスマートフォンの選択肢を広げることで成功し、更にはインド市場に殴り込みを行いこれもまた成功を収めるといった順風満帆の2015年となりました。

 

2016年には最高モデルに冠する「PROシリーズ」のMeizu PRO 6にHelio X25を搭載することで様々な人、メディアに疑問符が浮かび上がります。ちょうどこの時はQualcommがSnapdragon 820を世に放ち、今となっては存在すら話題になりませんが当時LeTV(現LeEco)がHelio X20よりも性能が遥かに良いSnapdragon 820搭載機種を破格の値段で発表、Helio X20搭載機種はMeizu PRO 6の約半額で発表するという事件が発生します。これによってHelio X20を使いたい人はLeTVに移行、Meizu PRO 6の購入を考えていた人はSnapdragon 820の存在で足踏み(後に搭載機種が発表されるのではないかと考えたため)します。

そして、去年はサブブランドの魅藍によってMEIZUが急成長を収めたため、更に販売台数を伸ばそうと新たな機種を多く発表します。しかしここで大問題が発生します。Helio P10とMT6750を搭載機種を乱発(5機種/4機種)してしまったのです。この年の中国スマートフォン界隈はPVPのゲームが急成長したためにGPU性能の高いSnapdragon搭載機種が好まれたのにもかかわらず、真逆に進むMEIZU。これに対してユーザーの不満は爆発し「魅族聯発有限公司(MeizuとMediaTekの蜜月関係を揶揄)」や「万年聯発(一生MediaTek)/万年P10(一生Helio P10)」などの“蔑称”が生まれます。結果として出荷台数は前年比プラス200万台の2200万台のプラス成長となりましたが、多くの課題を残した年でした。

 

再起をかけた2017年の最初のスマートフォンのMeizu M5sには2年前のMeizu m2 noteに採用されたMT6753を搭載します。“また”同じ道を歩むのかとユーザーからは不満ではなく呆れの声が出てきます。そして7月には背面にサブディスプレイを搭載したMeizu PRO 7シリーズを発表します。搭載されたSoCはHelio P25とHelio X30。最高モデルに冠する「PROシリーズ」にミドルレンジ向けのHelio P25を採用、更にはSnapdragon 835よりも性能の低いHelio X30を採用。度重なる失敗にとどめを刺したのは価格で、Helio P25モデルが2880元(約46,500円)、Helio X30モデルが3580元(約58,000円)という強気の価格設定。この価格設定の裏でXiaomiはSnapdragon 835を搭載したXiaomi Mi 6を2499元(約40,000円)に設定しており、性能の低いスマートフォンの方が何故か異常に高いという現象を作り出し、「再見魅族(さよならMEIZU)」という書き込みが目立つようになりました。

ただこの年にはSnapdragon 625を搭載したMeizu M6 Noteをリリースし、残ったMEIZUユーザーに僅かな希望を見せます。

2017年の出荷台数は前年比マイナス200万台の2000万台だと“MEIZUが発表”していますが、中国の旭日大数拠(SUNRISE BIG DATA)によると1600万台で前年比マイナス600万台の大幅減となってしまいました。

 

もう後がない今年の2018年4月には型落ちとなったSAMSUNG Exynos 8895を搭載したMeizu 15 PlusとSnapdragon 660を搭載したMeizu 15、Snapdragon 626を搭載したMeizu M15/15 Liteを発表します。Meizu 15シリーズの大きな問題点は18:9のディスプレイではなく16:9のディスプレイを採用した点で、好意的に書くメディアは少なからずあるものの、時代に取り残されてしまったメーカーと書くメディアの方が多く残念なスタートとなります。

失敗に終わったMeizu 15シリーズを取り戻すべくMeizu 16シリーズの存在がCEOの 黄章(Jack Wong) 氏によって明らかにされます。このシリーズは今までのMEIZUとは異なるとまで発言をし、ユーザーの期待を高めます。更にはSnapdragon 845を採用するとまで発言をしたため、MEIZUユーザーにはとどまらずいろいろなメディアで「あのMEIZUがフラッグシップモデル向けSnapdragonを採用する」と注目を集めます。そして発表されたMeizu 16th/Meizu 16th PlusはXiaomi Mi 8よりも1元安いという価格展開を行っており、Xiaomiの微博では「2698(Meizu 16thの最低モデルの価格)」や「魅族」が禁止ワードになるなど大きな注目を集めることに成功しました。

 

今までは売れない理由を「MediaTek製SoCを搭載したモデルを多く販売していた」事に出来ましたが、2018年はQualcomm製SoCを搭載したモデルを販売し始め、更には最高モデルとなるSnapdragon 845を搭載したモデルを販売した以上、売れない理由をSoCのせいには出来ず、MEIZUの製品展開やブランドが悪いと全て自らに返ってくることになります。

Meizu 16thとMeizu 16th Plusの両機種の販売によってはMEIZUが今後も生き残る、もしくは「そんなメーカーがあった」と懐古される存在になります。ReaMEIZUとしてはMEIZUがなくなると存在意義がなくなり、筆者としても生きる意味を見失う原因になりかねないので何とか頑張って欲しいものです。