HUAWEI nova 7 SE 5G/nova 7 SE 5G 活力版の違い、アメリカ合衆国の制裁によってSoC変更か

HUAWEI nova 7 SE 5G/nova 7 SE 5G 活力版の違い、アメリカ合衆国の制裁によってSoC変更か

Antutu Benchmark

HUAWEIは先日5G通信に対応したHUAWEI nova SE 5G 活力版を発表しましたが、搭載しているSoCは自社製のHUAWEI Kirin SoCではなくMediaTek製Dimensity 800Uを搭載しています。HUAWEIやHonorにとって初めてのDimensity 800U搭載製品となっていますが中国ではこの製品に対して違った箇所で盛り上がりを見せており、それは「HUAWEI Kirin 820を搭載することが出来ないからDimensity 800Uを搭載したのではないか」という噂が流れているためで、実際にベースモデルとなるHUAWEI nova 7 SE 5GはHUAWEI Kirin 820を搭載していますが、マイナーチェンジモデルのHUAWEI nova 7 SE 5G 活力版はDimensity 800Uを搭載しており、何やら不穏なものが見隠れしています。今回、HUAWEI nova 7 SE 5GとHUAWEI nova 7 SE 5G 活力版を公式サイトに記載されているスペックと、実際のKirin 820とDimensity 800Uの性能を簡単に比較します。

 

HUAWEI nova 7 SE 5GからHUAWEI nova 7 Se 5G 活力版への変更点は、SoCがHUAWEI Kirin 820からMediaTek Dimensity 800Uへ、内蔵ストレージは128GB/256GBの2モデルから128GBの1モデルへ、外部ストレージはNMカード対応からNMカード非対応(SDカードも非対応)へ、5Gバンドがn4非対応へ、FDD-LTEはB6非対応へ、価格は8GB+128GBモデルが2399元から2299元へ変更となっています。HUAWEI nova 7 SE 5G 活力版によって上がったスペックは見つからず、基本的にスペックダウンとなっています。特に外部ストレージ非対応は似た名称なのに仕様が全く異なるといった事になっており、購入者は正しい理解が必要です。

 

SoCが変更されたのでパフォーマンスにも差が生まれており、AnTuTu Benchmark v8におけるKirin 820とDimensity 800Uを簡単に比較します。まず簡単にスペックを記載すると、Kirin 820は台湾TSMC製7nm FinFET製造プロセス、CPUは1xARM Cortex-A76(2.36GHz)+3xARM Cortex-A76(2.22GHz)+4xARM Cortex-A55(1.84GHz)のオクタコア構成、GPUはARM Mali-G57 MP6 @804MHzとなり、Dimensity 800Uのスペックは台湾TSMC製7nm FinFET製造プロセス、CPUは2xARM Cortex-A76(2.4GHz)+6xARM Cortex-A55(2.0GHz)のオクタコア構成、GPUはARM Mali-G57 MC3 @950MHzとなっており、CPUとGPUともにスペックが落ちています。

 

Kirin 820(パフォーマンスモード)のAnTuTu Benchmark v8のスコアはCPU性能が127,700点、GPU性能が115,854点、MEM性能が68,668点、UX性能が66,401点の総合性能は378,623点で、Dimensity 800UのスコアはCPU性能が106,684点、GPU性能が90,058点、MEM性能が77,265点、UX性能が66,023点の総合性能は340,040点となっており、約40,000点もの差が生まれています。AnTuTu Benchmark v8ではRAM容量や内蔵ストレージ容量によってMEM性能が、リフレッシュレートによってUX性能に差が生まれるのでCPU性能とGPU性能に着目すると、Kirin 820は127,700点+115,854点でCPU+GPU性能は243,554点、Dimensity 800Uは106,684点+90,058点でCPU+GPU性能は196,742点となっているので、大幅な差があります。特にGPU性能には差が生まれており、3D処理をふんだんに使うゲームを最高設定でプレイした際に差を感じる程度なので多くの人は心配は必要ありませんが、現実問題としてスペックが下がっているということは認識しておいたほうがいいでしょう。

 

HUAWEIはアメリカ合衆国によって幾度となく制裁が行われており、現在はHUAWEIにとっての強みである自社製SoCの供給が完全に絶たれている状態にあります。この制裁によって5G通信に対応したミドルレンジ帯SoCとなるKirin 820とKirin 985も供給できなくなり、HUAWEIとHonorはミドルレンジ帯の製品はMediaTek Dimensity製品のDimensity 800を多くの機種が搭載していますが、それでも昨年2019年のHUAWEI(Honor)の製品発表速度から見ると大幅に鈍化しており、かなり厳しい状態が続いています。今回のHUAWEI nova 7 SE 5G 活力版も制裁が大きく絡んでることは火を見るより明らかで、HUAWEIはこのスペックダウンした製品を発表することしか出来ない力になっているのでしょう。

 

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